なぜ独立開業(起業)しなければならないのか

本日は、私がなぜ独立開業をしようと決意するに至ったのかについて、その思考の過程をまとめたいと思います。

独立開業を決意した経緯

税理士業は独立開業が推奨されるいわゆるサムライ(士)業ではありますが、一方で、AI、ITの進化により今後税理士業界はより縮小していことが予想され、独立開業に対してネガティブな印象を持っている方が多いと思います。もちろん、このような経済状況の劇的な変化に対応しなければいけないことは言うまでもないですが、この税理士業界において法人・企業に雇用されて13年間を過ごした結果、以下の「3つの壁」にぶち当たることとなりました。この壁を超えるには独立開業しか選択肢はないと考え、独立開業を決意するに至りました。

1つ目の壁:人生のバランス

税理士業界は大規模な設備等必要とせず、いわゆる労働集約型のビジネスでありますが、上記に記載した税理士業界の展望(評判)の悪さもあいまって、恒久的な人手不足に陥っています。働き方改革やITツールの普及により一定程度の改善はみられるものの、申告期限など期日の迫った業務に追われ、深夜残業を行繰り返している税理士事務所職員も少なくないと思います。雇われている職員ですと、所長から次から次へとこのような業務が降ってきて、自分の業務量を自分で管理(セーブ)することは難しく、また、必ずしも相性の合うお客様の相手をさせていただけるわけではないため、日々法定期限までに仕事(申告)を完了させるために、過度なストレスを感じながら、家庭を犠牲にして仕事をしないといけない状況に陥っていきます。また、本来やりたいと思っている業務や、支援したいと思っているお客様よりも所長(法人)の利益が優先されることとなります。これは雇われている以上、ある意味当然のことかと思いますが、この業務の量や質(やりたい仕事)、お客様との相性を自らコントロールしながら業務を行うこと、そして家庭との両立を図り人生のバランスをとるためには、やはり自分が一国一城の主となって、自分の責任で業務を管理する(=独立開業)しか道はないと考えました。

2つ目の壁:やりがい、達成感

税理士事務所へ雇われている職員は、それぞれ顧問先を持ち業務を行うこととなりますが、当然ながらお客様から見た契約先は所長(法人)であり、所長の意向に合わせて業務を行う必要があります。それでも、お客様と直接やり取りを行うのは職員であり、お客様に寄り添って一緒に課題を解決すること、ひいては社会の役に立てていることが実感できるような立場での業務について、私はやりがいを感じることができました。

しかし、ある程度の経験を重ね、いわゆる中間管理職となった立場での業務はまた性質が異なります。若手職員をお客様の窓口とし、中間管理職である自分は業務の後方支援に回り、事務所全体の管理に時間を費やすことが多くなります。事務所の全体最適のため、つまり上司(所長)や部下のための間接業務が増え、お客様のために費やす業務のウェイトは低くなっていきます。また、税理士事務所は人の入れ替わりが激しい業界であり、事務所の職員はある程度のスパンで入れ替わっていきます。とても独りよがりな考え方であるとは認識していますが、私はこの「(いずれはいなくなる人のため)だれのためにやっているのかよくわからない間接・育成業務」よりも、「自分が少しでも力になれるようなお客様のために時間を費やす業務」の方がやりがいを感じることができるのではと考え、独立開業への意思が強くなりました。

3つ目の壁:報酬・成果

当然ながら、税理士事務所職員である以上、お客様から見た契約先は所長(法人)となります。その報酬は所長(法人)に帰属することとなり、職員はその報酬からお給料が還元されることとなります。しかし、事務所職員の平均年収は、一般企業と比較して低い傾向にあると認識しています。大手税理士法人であれば年収1000万円を超えることもありますが、それ相応の業務負荷、リスクを背負うこととなります。私自身、業界経験が13年を超え、今では業界の平均を超える収入をもらえるまでにはなりましたが、それでも今後40代以降を考えた場合には、年収はある程度で上限に達することが目に見えています。仮に所長と同等クラスになれたとしても、それは10年以上先であることが想定されます。この先、どれだけ事務所に売り上げ貢献したとしても、その労働分配率はたかが知れています。10年以上その状態が続くことが想定されるのであれば、私は、ある程度のリスクを背負ったとしても、報酬=自分売上、成果を直接的に実感するとする独立開業の方が、リターンが大きく、今後もモチベーションを高く保つことができると考えました。

まとめ

以上、「3つの壁」の存在により、私は独立開業を決意し、2020年1月1日の開業に向けて、準備を進めています。

しかし、やはりこのような思いを持つきっかけとなったのは、家族の存在が大きいと思っています。仕事だけではなく、家族との時間を大切にするため、また、30代という人生の中盤から残りの人生をかけて、人生の終わりに後悔を残さないためにも、30代で独立開業し、仕事と家庭の両方を自分の意思でコントロールしながら、最良の人生のバランスをとりながら生きていきたいと考えています。当然ながら険しい道のりであることは覚悟しており、勤めていたほうが楽だったと思う出来事も発生すると思いますが、そうならないようにこの3か月間で万全な準備をしていきたいと考えています。

Follow me!