開業準備中に考えておくこと⑥事務所の形態(レンタルオフィスを活用するかどうか)

独立開業時に係る最も大きいコストは、固定費である「事務所家賃」ではないでしょうか。自己資金・融資等を受け、設立当初はある程度の資金余裕はあるかもしれませんが、事業のどこに落とし穴があるかわからない状況では、なるべく手元資金を残して事業を始めたいものです。開業準備中に考えておくべきこととして、事務所の設置形態はマストで検討すべきと思います。最近はスモール起業の定番となりつつあるレンタルオフィスでの起業(事務所登記)について、そのメリット・デメリットを検討していきたいと思います。

なお、本来であれば、バーチャルオフィス(専有面積を有しないコワーキングオフィス、シェアオフィス)と貸事務所との比較がわかりやすいですが、KRYを属する士業の起業である場合には、専有面積(個室のある)レンタルオフィス形態での契約が必要となるため、本ブログではレンタルオフィス(VS貸事務所)にスポットを当てて検討を行います。

レンタルオフィスのメリット

立地条件がよい物件をリーズナブルに借りれる

起業間際の信用力や資金面の関係から、通常の貸事務所(オフィス)を賃借する場合には、ある程度立地条件を妥協した(駅から遠い)物件が選択肢になるものと思いますが、立地条件のよいオフィスを構えていることも、信用力競争優位の一要因となります。

レンタルオフィスを選択肢とする場合、レンタルオフィスは都心の一等地に立っている場合が多く、起業初期からビジネスに適した環境の中で仕事をスタートすることができます。また、レンタルオフィスには一般的に賃料の12ヶ月分問いわれる保証金を、賃料の3ヶ月分程度に抑えることができるとともに、一般的にデスクやオフィスチェアーは常設されているため備品購入の費用もそれほどかからず、初期費用を抑えることができます。また、打ち合わせ等を行う場合には、共有の会議室等を使用することもできるため、自前のオフィスを構えなくても、一般的なビジネス環境を構築することができます。

電話応答、受付、郵送等のオプションサービスを受けられる

ある程度設備の整ったレンタルオフィスであれば、常駐の受付職員等を配置しているため、(一部有料となりますが)電話応答、受付事務、郵送書類の受け取りサービスを受けるができます。貸事務所である場合には社長自身で対応するか、職員を雇って行わなければならない事務作業を、格安で利用できる点も大きなメリットかと思います。

なお、貸事務所であったとしても、現在は電話秘書などを月額で雇うサービスもあり、同様のビジネス環境を整えることもできないわけではありませんが、やはり総合的なコスト面ではレンタルオフィスに軍配が上がるのではないかと思います。

業績に応じて事務所の規模を変更できる

レンタルオフィスのサイズは、個人使用の小さい空間から、数人で使用できる法人向けまで様々です。そして、スタートアップ後、事業に余裕ができたら大きなスペースに変更できるなど、事業拡大/縮小に沿って、同所在地内で変更ができる場合が多いことが事務所移転に大きな労力と資金を要する貸事務所と比較して大きなメリットかと思います。

レンタルオフィスのデメリット

坪単価が割高となる可能性がある

レンタルオフィスは、オプションのサービスが細分化されていて、サービスの選択量に応じて課金されていきます。また、そのため、選択によっては不要なサービスが多く、貸事務所よりも狭いのにもかかわらず、貸事務所よりとさして変わらない出費となる場合があります。そのため、自分にとって本当に必要なサービス、空間であるかを精査したうえで、料金体系を比較する必要があります。

窓のない孤独空間に息が詰まることがある

レンタルオフィスは、一般には窓のない個室空間(窓があるお部屋は値段が高くなります)となります。いい意味では集中できる空間かと思いますが、閉鎖的な空間に1人で長時間滞在していると、世界に自分だけが取り残されたような不安な気持ちに駆られることがあるかと思います。貸事務所であれば、通常は窓の1つくらいついているでしょうから、気分転換に窓の外を眺めたり、空気を入れ替えたりすることもできますが、個室レンタルオフィスですと、このような気分転換ができません。

しかし。一般的なレンタルオフィスであれば、このような個室空間以外にも、共有作業スペースをできる無料で使用することができるケースが多いため、息が詰まったら、(プライバシー、セキュリティには要注意ですが、)共有スペースを活用するのもデメリット解消の一案と思います。

他の入居者(他社)と住所が重複してしまう可能性がある

レンタルオフィスは、細かく区切った個室空間に他の入居者がひしめくこととなります。そのため、HP等に表記した住所が他社と重複する可能性がは大いにありえます。しかも、最悪の場合それが同業他社である可能性もあり、避けられないデメリットとなります。

また、住所検索により取引先に「レンタルオフィス」であることがバレる可能性があります。最近は耳にすることも少なくなってきましたが、レンタルオフィスに登記している業者とは取引を行わないという企業も一定程度存在しますので、自社がメインターゲットとしている企業グループが、レンタルオフィスに嫌悪感を持っていないか、という点は事前にリサーチが必要となります。

最後に

以上が、レンタルオフィスにて起業を行う場合に事前検討しなければならないメリット、デメリットとなります。

KRYは検討の結果、好立地条件とオプションサービスを考慮し、レンタルオフィスを選択しようと考えています。明日は新横浜のレンタルオフィスを4,5件見学する予定ですので、新横浜のレンタルオフィス比較記事を改めて記載したいと思います。

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