税理士損害賠償請求への対応

新横浜で税理士事務所開設予定 KRY起業準備ブログにお越しいただきありがとうございます。

本日の日経新聞の夕方記事で、税理士に対する賠償請求が増加傾向にあることが取り上げられていました。

5年前に約200件であった事故事例が、本年度はすでに532件を超える状況となっているようです。

当ブログでも何度か税理士への損害賠償請求について触れさせていただきましたが、このテーマは独立開業をめざす税理士にとって、とても重くのしかかる問題で、最初に乗り超えなければならない精神的な壁となります。

この日経新聞の記事は、『税理士職業損害責任保険』の支払事例であり、税理士賠償保険に加入していれば賄える事案でした。これらの原因は一言でいえば「税理士の単純ミス」であり、保険にさえ入っていれば、このような事案でのリスクはカバーできるものでした。

そのため、間違いなく開業税理士(個人)は転ばぬ先の杖としてこの保険に加入すべきであると思いますが、『自分はミスはしない』とどこかのドラマの女性医師さながらに自信をお持ちなのか、現在個人開業税理士の過半数は保険未加入の状態であるとのことです。

この記事が広まれば、また加入率が高まっていくのではないかと思います。(私はもちろん加入しました)

しかし、税理士損害賠償請求でもっとも気をつけなければならないのは、税賠保険が適用されない事故事例です。

税賠保険には多くの免責事項はあり、すべての事故事例に保険が適用されるわけではありません。

代表的なものとして、税金計算を誤った際に課される延滞税、過少申告加算税などは対象とならず、そもそも重加算税が課さてしまったような、悪質と判断された案件は補償の対象となっていません。

税理士がクライアントから訴えられる可能性のある状況とは、まさに、このように税務調査などで「悪質」と判断された事案です。

税理士さんにお願いしていたのに何で!、、、と、クライアントが税理士に憤慨して訴える、というケースが多いと思われます。このような事案には保険が適用されないため、税理士は自分で自分の身を守らなければなりません。

税理士自身が自分の身を守る手段としては、以下が考えられrます。

・契約書をちゃんと作成して、業務の責任の範囲、損害賠償が生じた場合の補償範囲を明確にする(報酬の何か月分、など)

・事故が生じる可能性のある行為(グレーな取引)について、税理士側から否認される可能性があることを明確に説明した痕跡を残す

・税制改正の情報や、優遇税制の情報などを、しっかりとクライアントに説明した痕跡を残す

・そもそも、怪しい案件には手を出さない(信頼関係が築けなそうなクライアントなど)

クライアントから損害賠償請求を受けて敗訴し、賠償金を支払いきれずに自己破産をしてしまった場合には、税理士資格を剥奪され仮に自己破産して借金を清算したとしても、職すらも失い生きていけなくなってしまうかと思いますので、この点には細心の注意を払いながら、クライアントとの良好な関係を築いていければと、改めて思います。

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